今日考えた2つの事柄

1つめは、リスクマネジメント知識に関して。リスクマネジメントというと、その中が6つのプロセスに分かれていて、定性的リスク分析と定量的リスク分析の正しい理解が、PMP試験の上では重要なのだが、はてさて、、、、そもそもリスクについて皆さんどの程度理解しているのか。

ITプロジェクトについてのケーススタディで「リスク識別」を行わせると、これが案外出来ない。実はリスクとは何かについて、根本的にわかっていないのだ。

リスク分析以前に、「これがリスク」というものを探し出すことはとても難しいようだ。PMBOKを一通り理解しているレベルの人でも、難儀だ、という実態・・・・・うーん、PMBOKがわかったつもり、の怖さを認識した。

PMBOKでは、「リスクとはこういうものだ」と、優しくは書いていない。知ってて当たり前という位置づけだ。PMP試験でも同様。案外基本の基本に落とし穴があるようだ。

今後、ケーススタディの開発では、こういう点に重点をおきながらやらないといかんかな、と、思う。

2つ目はPMBOKPMBOKで良いが、扱いにくい、ということだ。PMIによる一応の権威、そしてすばらしい内容なのだが、正直言って、扱いにくい。プロジェクトマネジメントそのものをきちんと理解しようという人には有益だが、中途半端に理解してしまうような人には他のアプローチが必要なのではないか。別に、ゼロから日本語で作るべきとか、変な議論をするつもりはない。しかし、日本でMOTが必要といわれている今、実態にあったプロジェクトマネジメントの枠組みがそろそろ必要となっているのではないだろうか。PMBOKはそのまま発展してもらえれば良いが、補足の枠組みのようなもの、そして、フルスクラッチでリライトされたPMBOKがそろそろ必要なのだと感じている。変なしがらみの無い自由なPMBOK。そういうものが欲しいと思う。