中止したほうが良いプロジェクトへの対応

 プロジェクトを見ていると、どう考えても中断したほうが幸せな状況が発生します。PMBOK的にどう考えるべきでしょうか?リスク対応計画を勉強していると、悩ましい、と思うことはあると思います。

 PMBOK的には、「上級マネージャーが承認したプロジェクト憲章」から先、プロジェクト自体をプロジェクトマネージャーが疑う動きはありません。PMBOKでは、正式に立ち上げられたプロジェクトそのものを中断しなければならない判断は行いません。

 しかし現実には、辞めたくなっちゃうプロジェクトがありますよね。そこで、ですが、リスク対応計画を作ってみて、こんなリスクですよ、こんな対応が必要ですよ、という段階で、上級マネージャに報告します。

 本当にマズければ、プロジェクトは中断されるでしょう。中断が判断されたら、コントロールプロセスでスコープ検証を行い、終結に入ります。

 まぁ、大体、フィージビリティスタディをきっちりやっていれば、こんなことにはならないのですが、しかし、実際には、ちょっとフタをあけてみないとわからないんですよね。

 でも、動き始めたプロジェクトを止めるのは、容易ではありません。もの凄いエネルギーが必要です。しっかりしたリスク分析を冷静に行い、対応計画を作成して、それをもとに、上級マネージャーの判断を仰ぐなど、理知的な手続きを踏まなければなりません。

 上級マネージャーにしても気分の良いことではないですからね。一端承認したことを、覆すわけですから。。。。。