HDD故障

とかいってたら、主力のVAIOのV505が突然死にました。ここ2ヶ月の全ての要素成果物が消えました。周囲のPCからかき集めても、それでも、大量の情報資産が失われたことになります。この3日くらい、その復旧に全力を傾けましたが、ダメみたいです。ということで、二度目の障害なので、頭に来たので、新しいPCを買おうと思います。やっぱりIBMですかね。

現実・・・

http://d.hatena.ne.jp/rai3desu/20040917
rai3desuさんのブログ、非常に興味深いので、引き続き、コメントを書いていきたいと思います。

PMBOKでは、「プロジェクトが正式にスタートしたら、まず最初にスコープを確定しましょう。いきなりスケジュールを引いたりとかしたら、どこまでがプロジェクトの範囲か分からなくなって、いろんなひどい目にあいますよ〜」と書いてあります(私なりの解釈)。』

はい、それはそうなんですよね。

『基本の「き」だと思います。でも現実は違うんですね・・・』

どうでしょう、考えてみましょう。ざっくり引用します。

  • スコープを確定してしまうと後で要件の追加(なんじゃそりゃ)が出来なくなるんで「損」だということで決めようとしない(させてくれない)顧客
  • とりあえず目の前の仕事を片づければ何とかなるだろう、と思っている(ように見える)メンバー
  • 指示されなければ何もしない請負先(最強PMP軍団)
  • KKD大好きの上司(これこそ最強)

『の中で私に何が出来ますかね・・・・これまではこれが当たり前だと思ってたんで。(その方が幸せかもしれない)』

まず、大前提ですが、これは良く聞く話です。比較的聡明な人が集っている業界の割にあり得ない話が当たり前になっているように私は感じます。

さて、最初から見ていきましょう。

  • スコープが決まらずにプロジェクトが始まってしまっているという事実

要件の追加というのは、これは成果物スコープだと思います。ということは、成果物記述書が無いまま、プロジェクトがスタートされてしまった、というのと等しいのではないかと思います。まず考えられるのは、そのプロジェクトが誤って承認されてしまっている、ということです。請負や受託のプロジェクトであるならば、「どーなるかわからないけど契約しちゃったよ」ということになります。つまり、上位マネジメント層の悪意に巻き込まれた、ということになります。

この状況から脱却するには、フェーズを1回切る必要があります。成果物スコープが白紙であればナニも決まらないわけですから、決まっていないことを確認できれば確認して、成果物スコープを確定するフェーズを作ることになります。つまり、「なにやるかわからなければ計画も出来ないので、計画を作るために、ナニを実現したいか大筋でもちゃんと決めようよ」というフェーズを用意することになります。ようは、プロジェクトライフサイクルを、細かいフェーズにわけるようにする、というわけです。

まぁそれにしても上位マネジメント層の間違った判断が根本にあるわけですから、それがたまたまの間違いであれば自分が煮え湯を飲むとしても、恒常的にそうなのであれば、会社にとどまるべきかを考えるべきかと思います。いずれ、プロジェクト自体の問題ではない可能性が大です。

  • とりあえず目の前の仕事を片づければ何とかなるだろう、と思っている(ように見える)メンバー

まぁ、全てのメンバーがプロジェクトマネジメントスタッフではないわけで、現象的には間違っていないと思います。が・・・。

もしそれが、マネジメントスタッフであるならば、まずいです。そういうメンバーは、少なくとも、リスクについて考えることは出来ないです。また、計画を立てることもできないでしょう。将来を予見するような活動には不向きです。

さらに、その人物が交換可能ではない場合は、それを、なんとかしていくことになります。多くのプロジェクトが、「そこにいる人でやる」ことが制約条件なわけで、結構難しい課題となると思います。

もし、これが、単なる作業員であれば、気にしないでヨシ、ということになります。誤解を恐れずに言うならば、交換可能な消耗部品です。

  • 指示されなければ何もしない請負先(最強PMP軍団)

それでいいんじゃないでしょうか、、、、。計画通りに、契約通りに仕事をしてさえくれれば。それでいいや、と、思ってしまえば、気持ちも楽になると思います。あ、そういうコトじゃないのかな・・・・。

私なんかは指示以外のことを実行されると、かえって困ると感じるかもしれません。はい。

  • KKD大好きの上司(これこそ最強)

うーん、これは切ないですね。

全体的に思うに、会社が仕事のしかたをわかっていないと、それは最大の制約事項になるのでは、ということだと思います。会社の意志を曲げてプロジェクトを推進することはできないです。それが会社の意志である以上、煮え湯を飲んで、PMとして推進していくしか無い、ということになるのではないでしょうか。

もう少し正面からスコープ問題に踏み込むとすれば、成果物スコープが定まらないことは、全てのステークホルダーにとって大きなリスクで、リスクが大きすぎますし、また、スケジュールや見積が確定しない上に、そもそもWBSすら出来ない可能性もある、ということを、全てのステークホルダーに理解させる努力が必要かもしれません。逆に、そのくらいしか、マネジメントできないのではないかと思います。「費用も時間も無限大」と言ってることだと思います。冷静に考えると、顧客にとって、それほど不幸なことは無いはずで、普通は聞く耳を持ってもらえるはずだと思うのです。まぁ、それ以前に定額請負契約が締結されていたら、最悪です。あとは、下請けに同じことをするしか無いということになってしまいます。地獄ですねぇ・・・・。

・・・・ああ、全然救済になってないです。大変申し訳なく思います(涙)。